ヌケのいい写真を撮る!

めったに書かない撮影の極意です。

今日は「ヌケのいい写真」について書きます。
広告写真業界では、デザイナーやディレクターから必ず要求されるのが「ヌケのいい写真」です。

  

カタログなどの印刷物や、プリントアウトされた写真で一番白い色はもともとの紙の色です。
それより白い色はありません。
デジタルカメラでは、白はモニターの目いっぱいの明るさを表現していなければなりません。

そして黒は印刷物では黒のインクがしっかり載った状態、デジカメではモニターが発光していない状態です。

それらの白と黒が十分に表現されていて、その白と黒の間にある無数の階調をバランスよく表現している写真が「ヌケのいい写真」と評されます。

  

二枚の写真を見比べてみてください。

(1)
モデルポートフォリオ

(2)

モデルポートフォリオ
スタジオで撮影したものですが、背景は十分に白くなるようにライティングを設計してあります。
そのため、ブログの記事背景の白との境目がなくなっています。
これ以上の白はありません。

  

モデルにあたっているライトは少し変えてありますが、上の(1)の写真は白から黒への階調が十分に表現されていないため、写真が濁っています。

下の(2)の写真はライトを調整して濁りをとりました。

よく観察するとわかりますが、(2)の方が影が強くなっています。
じつはバランスよく影のある写真がヌケが良いということなのです。

フォトショップなどの画像編集ソフトで(1)の写真を(2)に近づけることはできますが、画像処理をすると失われる階調が多いので撮影の時にライト調整で階調を整えた写真とは明らかに差がでます。

  

プロフィール写真といえば、影をつけない顔の質感の飛んでしまっている写真が美白に見えるので好まれていました。
影をつけたライティングでは顔の弱点、シワやニキビ、吹き出物などを強調してしまうため敬遠されていました。

広告写真では肌の状態の良いプロのモデルを撮影するので、ヌケのいい写真を美しく撮ることができますが、一般の方をだれでも影をつけて撮ることはできません。
ウチのスタジオではプロのメイクアップがそれらの弱点をファンデーションテクニックで隠してしまうため、影をつけた抜けの良い写真を提供することができます。

ほかの写真館とはちがう訴求力のある写真をと思われる方は、ぜひスタジオクライムにおまかせください。

  

次回は「魅力的な写真が撮れるかはカメラの前に立つまでに決まる」ということを書いてみます。

ふじた草なぎくん

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