光のあやつり方(2)
今週も珍しい方を撮影したのですが、掲載許可をいただけず記事にできませんでした。
今日はめったに更新しない「撮影の極意!」を書いてみます。
前回の記事で光質のことを書きましたが、今回は光の方向性です。
明るい写真を撮りたければ逆光で撮る。
まずこれを覚えておいてください。
逆光とはどういう状態でしょうか、被写体(撮りたいもの)の後ろ側から光があたっている状態ですね。
普通に考えれば被写体の後ろ側が明るく、カメラが狙っているこちら側が暗いのだから明るく写るはずがない・・・と考えられそうです。
ところで、暗い、明るいというのは相対的な感覚で、室内でも蛍光灯の真下は明るく感じますが、日中の日陰は暗く感じます。
しかし照度計で明るさを測ると、屋外日陰の方が圧倒的に明るいことがわかります。
私たちは、まわりの状況に比べてそこが明るいとか暗いとか感じているに過ぎません。
音楽の世界に絶対音感というのがありますが、私たちに必要なのは絶対暗感ですね
逆光というのはまわりに比べて被写体が暗いのですが、逆に考えれば被写体に比べてまわりが明るいということです。
スタジオでは、このように奥が明るく手前が暗くなるようにライトを設計します。
画面の中に光のグラデーションが出来るようにします。
ライトを背にして撮影すると画面全体が同じように照らされているため、画面の中にグラデーションができません。
全体にぼんやりしたヌケの悪い写真になります。
モデルの後ろにライトがある状態、逆光の状態で撮るとこのように画面の中にグラデーションができ、すっきりとした画面になります。
このような状態を「ヌケが良い」といいます。
しかし、モデルの顔がやや暗いようです。
カメラの設定を少し明るくすると、このようにモデルの顔も明るく写ります。
周り(背景)の明るさにカメラをあわせてしまうと、本当に撮りたいもの(モデルの顔)が暗くなります。
モデルの顔の明るさにカメラの設定を合わせると、背景はなりゆきで明るくなるため画面全体が明るいイメージの写真が撮れます。
このような写真を「ハイキー」といいます。
おわかりいただけましたか?
ただ、カメラのセンサーは人間の目よりずっと性能が悪く、明るいものと暗いものを同時に写せる範囲がとても狭いのです。
人間の目は屋外の直射日光が当たっているところと、日陰になっているところを同時に認識できますが、カメラではどちらかしか写りません。
日当たりに明るさを合わせると日陰のところは真っ黒になるし、日陰に明るさを合わせると日当たりは真っ白になります。
上の写真も実際にスタジオに入ってみると、こんなにはっきりと明暗ができているわけではありません。
プロだけに見える光のグラデーションもあるのです。
それが見えるようになったら、写真の腕前は一段階アップすると思いますよ。
むふふ・・・
今回の写真はむいぴょん(栗山夢衣)に協力していただきました。
むいぴょんの撮影の様子
栗山夢衣☆むいぴょん降臨
次回は「ヌケの良い写真とは?」について書いてみたいと思います。
ふじた
宣材写真の撮影は
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