保育園の生活発表会
堺市のおおとり保育園の生活発表会の撮影に行って来ました。
こそだて仲間のパパ友がこの保育園の保育士で、撮影をさせていただくことになりました。
子どもたちの普段の生活の延長線上でおとうさん、おかあさんにがんばってきた姿を見てもらおうというのが生活発表会のねらいです。
百人以上のおとなが見に来るので、子どもたちはけっこう緊張しています。
年齢に応じて、子どもたちは様々なようすを見せてくれます。
0、1才児はまだ自我を確立していません。
見られている自分を客観的に意識することができないので、恥ずかしいというよりは驚いている感じです。
乳児期の顕著な表現は指差しと真似っこです。
おとなのちょっとした関わりでたくさん指差しをしてくれます。
大好きな先生といっしょに、指差し
2、3才児は、恥ずかしい自分をごまかすためにハイテンションになっておどけたり走り回ったりするそうです。
この時期によく遊ぶのはごっこ遊びや、身近なものを何かに見立てて遊ぶ見立て遊びです。
輪っかがあれば車のハンドルに見立てブッブーと走り回ります。
「ケーキ、ハイどうぞ」と手を出せば、なにもなくても「パクパク」と食べるまねをします。
無いものを有るように見立てる事のできる力は認知、言語面での発達に深く関わります。
4、5才児は自分を律することができるので、緊張に耐えながらも与えられた役割を演じようとがんばっています。
他の子や見ている人の迷惑にならないようにということも考えています。
ごっこ遊びの延長ですが、演じる役柄の気持ちになって感情を考え表現することができます。
この保育園では親に見せるために特別に演劇の練習をするというスタンスではなく、普段の遊びを見せるために、子どもたちの自発的な取り組みで見せられる形にしているように思いました。
劇がとぎれようとあらぬ方へ行こうと、保育者は手を出さず子どもたちに任せています。
うまく演じることを目標とせず、子どもたちが楽しむことを目標にしています。
親や保育者が喜ぶ発表会ではなく、子どもたちが喜ぶ発表会を目指しているようです。
最年長の5才児は、発表会の最後に太鼓の披露があるのですが、おとうさんおかあさんにもっとすばらしい姿を見てもらおうと、保育士が「今日は終わりやで~」と言っても「もっと練習する~」と言って練習を続けていたそうです。
そういう、日常の練習の姿を保育士が父母に伝えるということは、発表会を行うにあたりとても大切なことだと思います。
同じように、父母が家庭での子どもたちの姿を保育士に伝えるということ、子どもの育ちを家庭と保育園で共有するということが家庭と園の共同の子育てにはとても大切です。
子どもはパブリックスペースである保育園と、プライベートスペースである家庭とでは全くちがう姿を見せます。
家庭で甘えん坊のこどもは、概して保育園ではがんばっています。
親はこんな甘えん坊な子で大丈夫かなと心配になり、保育士はこんなにがんばって大丈夫かなと心配します。
しかし、家庭と保育園でバランスをとっている子は大丈夫です。
それをお互いに情報交換する必要があるのです。
僕は、保育園や幼稚園などの発表会(学芸会)で、年齢以上のすばらしい出し物は必要ないと思っています。
乳幼児には発達上できないことが多いので、それを無理やりやらせることはその時期に本来獲得するべきものを取り逃す可能性もあると思うのです。
鼓笛隊や英語劇などは子どもの発達を無視した指導が行われる可能性が高いと思います。
先ほどの2、3才児が緊張のあまり走り回ったりふざけたりするのは、発達上ふつうのことです。
それを、おとなしくさせてピアニカを吹かせることはおとなの都合でしかありません。
また、幼児期は人生で一番いろいろなことを吸収する時期です。
吸収力がすごいので、英語を教えるとすぐに覚えてしまいます。
しかし、ことばや情操面で、発達に応じてその時に獲得するべきことはたくさんあります。
とくに言語獲得には、伝えたい事柄と伝えたい相手が必要です。
伝えたくなるような楽しい体験をたくさんすることと、伝えたくなるような大好きな人が周りにいることが必要です。
伝えたいことがたくさんあれば、お母さんの話す言葉(母語)をたくさん覚え、豊かな表現力で話すようになります。
保育園ではおさんぽや遊びの中で伝えたくなる体験をたくさんしていると思います。
家に帰ってきて、大好きなお父さんお母さんにそれを聞いて欲しいと思っているはずです。
こどもが「あのね・・あのね・・」と言い出したら、何をしていても手を止めて、子どもの目の高さで顔を見て「なぁに?」と聞いてあげてください。
第二言語(英語)の獲得は、それらのことをしっかり繰り返したずっと後になってからでいいとおもいます。
また、劇をするのにも凝った衣装は必要ないでしょう。
ごっこ遊びをしっかりとしてきた子どもたちは、簡単な小道具があれば役になり切ってしまいます。
おとなの目をごまかすだけの華美な衣装は必要ありません。
こんなブログを見つけました
「生活発表会」についての一考察…”生活を発表する会”って一体なんぞや?
とてもわかりやすく書かれています。
5才児の取り組みは「ぞうれっしゃ」でした。
ウチの長男が14年前の保育園の卒園式でもこの歌を歌っていたのを思い出し、子どもたちの歌声にウルウルしていたふじたでした。
こどもからおとなまで、プライベートな記念写真も
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